東海大学観光学部観光学科は2011年の設置。1年次は神奈川県の湘南キャンパスで、2年次からは東京・渋谷区の代々木キャンパスで学ぶ。現在の1~4年の総学生は883人だ。
「多角的視野、総合的思考力を持ち、観光・サービス業界のさまざまな場面で活躍できる人材を育成している」。観光学部長の岩橋伸行教授はこう強調する。入学から卒業まで一貫したセミナー(クラス制)を実施。同大で4年間ゼミ活動を行うのは観光学部だけ。卒業論文も全員必修だ。
教授陣には、ANA、JTB、近畿日本ツーリストなど観光業界出身者がそろう。産業界出身の教授比率の高さは同大の中でも異色という。主に3年次に行うインターンシップでは観光業界を中心に約40社が学生を受け入れている。
代々木キャンパスには、観光学部専用のリクルートルームを設置。18年3月期卒業生の就職率は実に99.5%に上った。
昨年4月には英語学習室「代々木ランゲージスタジオ」も開設。英語教員が常駐し、英語ディスカッションや留学相談などに応じる。その成果が出て、難関の海外「長期インターンシップ・プログラム」に今年は1、2年生の5人が合格。6月から来年1月までの同プログラムに参加している。内容は、カリフォルニア州立大学リバーサイト校でホスピタリティ・ツーリズム関連の授業を英語で受講した後、フロリダ州のウオルト・ディズニー・ワールド・リゾートの各部署でマネジメント関連科目の講義を受けながら研修を行うもの。学生たちは施設内の寮で世界各国からのプログラム参加者と生活を共にしながら、リゾート内で案内や会計などの実務を体験する。
岩橋教授